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Cmem14-01612111201/運動処方* ......

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Cmem14-01612111201@
かかりつけ医による運動処方

開業医である香月きょう子先生による記事をほぼそのまま引用させていただいています。
高齢者だから運動機能が落ちるのはしょうがない、ではなく、高齢者に対してもできる範囲の運動指導を行うことが大切。

指導方法
高血圧、糖尿病、脂質異常、肥満、痛風など生活習慣が絡む患者には運動や食事の指導や、肥満度の計算、日常活動度を加味し必要カロリーを計算し、指導を行う。
しかし指導しても、加齢に伴う認知力の低下で理解できない場合があったり、身体能力の低下で運動が困難になったり、消化吸収能力の低下で低アルブミンを示す患者が増えてきた。

高血圧症
有酸素運動、歩くことを中心に。1日30分(分割でも可)。週5日程度運動するようにする。運動強度はボルグ指数で「楽」〜「ややきつい」と自覚する程度で。動きながら脈を測るのは大変。最近はスマホなどで簡単に歩行距離を測ることができ、運動時間もわかるため、歩行速度や運動強度を類推している。
食事:塩分6g/日以下、野菜を毎食100g以上、果物が1日1回、適正体重の維持。

糖尿病
1回30-60分、1日1-2回、週3-5日、週合計運動時間150分の有酸素運動で運動強度は「楽」〜「ややきつい」と自覚する程度で。高齢者が多いので、介護度を上げないように下肢筋力維持を目的にスクワットを指示。1度に10回、1日2回、できるだけゆっくりと。不安定な人はテーブルや壁などで支えて行う。
食事:適正なエネルギー摂取量として普通の労作の人には標準体重*30-35kcal(軽労作:標準体重*25-30kcal、重労作:標準体重*35kcal〜、肥満者:標準体重*20-25kcal)で計算。タンパク質は1.0-1.2g/標準体重、炭水化物はエネルギー比率55-60%、食物繊維の多い野菜類(きのこ、海藻、こんにゃくなど)を1日350g以上、毎食100g以上摂るように。


骨粗鬆症の運動療法
椎体および大腿骨近位部骨折は、健康寿命を縮めるばかりでなく、死亡率も高める。骨折を抑制する必要あり。
非椎体骨折の既往は大腿骨近位部骨折のリスクを増加させることから、初発骨折として前腕骨遠位端骨折を抑制することも重要。大腿骨近位部および前腕骨遠位端骨折のそれぞれ77.7%、90.1%は転倒により発生。
抑制するためには、栄養指導・薬物指導・運動療法この3つが必要となる。その中でも運動療法はその1つの柱として重要。
Sinakiらによる背筋強化訓練(図1より)
フラミンゴ療法(バランス訓練)(図2より)ー> フラミンゴ療法の効果。(図3より)

運動による認知機能向上のメカニズム


文献:川原貴ら:日本医師会雑誌第145巻第9号,日本医師会,東京,2016
文責:kuru