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インフルエンザの記事 大まかな流れ


●インフルエンザの流行期、他の風邪の症状と違うところ
流行の高い時期はいつなのか、ピークの時期。
普通の風邪ー全身に見られることは少ない、インフルエンザー全身に症状が見られる、など一般の風邪との比較

●季節性のインフルエンザと、新型インフルエンザ
よく聞く「季節性」と「新型」というのがあるが、主な違いは何か。

●インフルエンザワクチンについて
<予防接種の主な目的(ワクチン接種対象となる人)とは。>
ハイリスク者が入院や死亡など危篤な状態になることを防ぐ。多くの人の接種の実施により、周囲への感染を防ぐ。
人の体内にある「免疫」の働きについてーウイルスに対する抗体を作り、次に同じウイルスに侵入されても感染をしにくくする。
インフルエンザは流行する前にワクチンの接種を受けることが大切ですが、ウイルスを完全に抑えるという働きはないとされる。
<新型インフルエンザのハイリスク群>の表記

●インフルエンザの歴史
ここ10年、日本では新型インフルエンザという言葉が広まっていますが、正しくはパンデミックインフルエンザ。
人類は過去100年に、5回のパンデミックインフルエンザを経験しているそうです。
1918年、スペイン型インフルエンザの大流行からの年表。次々とインフルエンザが流行。
なお1918年以前の200年間に16回の世界的流行があったと記録されている。

●ワクチンの問題点、否定的意見
日本では、1960年代から集団免疫による社会防衛を目的として実施していた「学童集団接種」の有効性に疑問が強まり、1994年に中止となる。
その後ー>欧米同様に、高齢者とハイリスク患者を中心としたインフルエンザワクチンの推奨。
ところがー>2001年、学童集団接種を行うことで、高齢者の超過死亡を低下される効果があることが明らかに。(New England Journal of Medicine誌上より)
「日本では学童集団接種開始により、超過死亡が減少していたが、1980年代後半からワクチン接種率が低下するにつれ超過死亡率が増加傾向に。学童集団接種の中止された1994年以降から、超過死亡は大幅に増加した」とされています。
その死亡例の多くは高齢者と思われるため、学童集団接種により高齢者の超過死亡が減少していたと考えられるようです。

追加調査ー>学童集団接種により毎年日本では、少なくとも1000名の高齢者のインフルエンザの死亡が抑えられていたという報告もある。

さらに、わが国では2005年、学童集団接種により幼児死亡を抑えていたことも明らかとされ、1990年代の学童集団接種の中止に伴い、多数の幼児(1〜4歳)がインフルエンザにより死亡したそうです。(超過死亡合計は約800人)大半の患者の死亡原因と思われるのは、「インフルエンザ脳症」だそうです。
1990年代にインフルエンザ脳症が多発したのは、集団接種中止が原因なのではないかと考えられているそうです。
果たして、「学童集団接種」の中止は正しい判断だったのか。

<否定的意見>
打たないほうがいいとか、効果がないとか、毒だとか多くの反対の意見が。
・インフルエンザはかぜの一種である。風邪の中でも症状が重く、高熱が続くというだけ。
・病院が儲かるためにワクチンを接種させている。
・インフルエンザ脳症の原因ははっきりしていないため、ワクチンは重症化を防ぐことはできない。
・20〜30%は効果があるというのはウソ。

母里啓子さんの「インフルエンザワクチンはいらない」には、「大げさに考えすぎである。」「インフルエンザの怖さを強調し、囲い込んで感染拡大を防ぐ事ができる性質の病気とすり替え論理を進めている。その論理の進め方の危険性をまったく感じていない人たちが大きな報道機関の中にいる、ということに怖さを感じる」と述べられています。

個人の価値観によってワクチンの接種を拒否するのは自由ですし、確かにワクチンの弊害もゼロではない・・

●ではワクチンの効果とは?
国産ワクチンの有効性について、小児を対象とした報告ではー>抗原変異があり、ワクチンの効果の低下が予測されたインフルエンザA(H3N2)(香港型)の流行下において、78.1% (7〜14歳)と十分な効果があったと述べられています。
B型では、ワクチンと流行ウイルスの抗原性が一致していたにもかかわらず、効果はやや低かったようです。(60.0%)
2012-2013年のA(H3N2)インフルエンザの流行では、ワクチン株と流行株ウイルスの抗原体が一致したにもかかわらず、健康成人でも発病防止効果が40-50%前後とかなり低かったことが国際的に報告。
国内にて、ほぼ全員がワクチン接種を受けた高齢者施設でも院内流行の発生が相次ぎ、ワクチンの効果は低下したということが推測された。

厚生労働省のホームページにもあるように、インフルエンザワクチンは、接種したからといって感染を完全に防げるわけではない。軽度の風邪症状はやむを得ない。
あくまで「インフルエンザの重症化を防いでくれるワクチン」だということを理解する必要があります。
インフルエンザの感染は直接防ぐことができないため、多くの方がワクチンを接種しない限り、流行の拡大を阻止することは困難なようです。ですが、重症化しなければ、他の人への感染も減少し、流行の拡大を防ぐことが出来るのではないでしょうか?


●インフルエンザワクチンに対する当院の考え
・ワクチンの意味は?
ワクチンを打つことによって、1週間で血清抗体の上昇があり、その後徐々に抗体価は下がります。ですが、60時間くらいでインフルエンザに罹ると、ただちに抗体が上昇します。

依然13歳以上の接種回数は、希望と主治医の判断となっていますが、免疫効果は1回で十分と検討がされています。特に新型が流行ってからの検討はかなりされました。
少なくともインフルエンザ迅速検査を行ったら、どの年齢でも1回よりは2回がよいでしょう。
したがって当院では、全年齢2回接種を原則とし、65歳以上に関しましては、原則1回時間的に1回目から3ヶ月たった場合、希望者は2回(効果的にリセット1回の意味)、6ヶ月から64歳までは、原則2回。13歳以上ではほぼ毎年行い、副作用も正常範囲で株の大きな変化がない場合、通年1回としています。

・また当院の対処への姿勢としましては、
本来、ワクチンの2回接種をした方で効いていると考えられる時には、通常感冒と同様に二次感染を防ぐ抗生剤と鎮静去痰剤などでの対処で十分と考えます。加えて、「麻黄湯を急性期4日、回復期に補中益気湯を4日」使えば、かなりの治療と予防効果が期待できると信じています。

★当院での治療の紹介

●インフルエンザワクチンの副反応(厚生労働省より)
ワクチンの成分そのものによる場合。
免疫をつく以外の反応が見られることがあり、これを副反応といいます。
接種から数日中に、注射した部分が赤く腫れたり、硬くなったり痛みが出ることがあります。接種を受けた方の10-20%に起こりますが、通常は2〜3日でなくなります。
全身の反応>発熱、頭痛、寒気やだるさ(倦怠感)などがみられます。
これは接種を受けた人の5-10%に起こり、通常2〜3日でなくなります。

また、ワクチン接種後の重大な副反応として、ショック、アナフィラキシ―様症状(じんましん、呼吸困難、血管浮腫等)があらわれることがあります。そのほとんどは接種30分以内に生じますので、その間は医療機関にとどまるか、医師とすぐに連絡がとれるようにしておきましょう。


●具体的に精神症状とは(ちょっと一言より)
方安庵では、以前からインフルエンザに罹患した患者さんが、「死にそうだ!」と訴えたり、高熱ではない37度後半でも、ベッドでたたずむ様子を何度も見ていると、インフルエンザによる精神症状の一つは「うつ」なのではないかと判断しています。
インフルエンザは急性感染症だから、症状は熱発、咳嗽、鼻汁、胃腸症状、というワンパターンな考えはいかがなものでしょうか。
昔、小児科診療に載せてもらった論文は、感冒と自律神経の相関に焦点をあて、感冒の大部分は実は自律神経症状であると結論したことがあります。 ウイルスの戦略戦術だけでなく、自分の自律神経の部分にも、シンメトレルや麻黄湯が効くとすれば、インフルエンザの精神症状とは、ドーパミンの陰性症状、つまり「うつ的(つまりうつそのものではない)」な症状や、これも分裂病の症状であると個人的に結論しています。
結局大切なのは、2回接種のワクチン!
いかにワクチンが大切であるか。この手の増殖がとても速い感染症は、ブースターが絶対的に必要だと思います。1回より、2回です。
時期が適切な場合、免疫応答は、2回目は1回目よりも必ず反応が強く出ます。年齢にかかわらず、2回にするべきだと考えます。





参考引用文献)
厚生労働省「インフルエンザQ&A」
Wikipedia「インフルエンザ」(「インフルエンザで検索」)
アテラス製薬「インフルエンザについて」

・「プライマリケアのためのインフルエンザ診療(2014-2015)」/渡辺彰/医薬ジャーナル社/2014,9/大阪・東京
・「予防接種に関するQ&A集2012」/岡部信彦、多屋馨子/一般社団法人日本ワクチン産業協会/2014,8/東京
・「インフルエンザワクチンはいらない」/母里啓子/株式会社双葉社/2010,12/東京

(方安庵より)
「インフルエンザ治療改定5」
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