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『 子どもの心の診療医の専門研修テキスト』
平成20年3月、厚生労働省のホームページより。
<破壊的行動障害>
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●反抗挑戦性障害(ODD)
基本的特徴;通常18歳以前より認められる大人に対し、拒絶的・反抗的・不従順・挑戦的な行動を繰り返すといった行為が6ヶ月持続するというもの。注意欠陥多動性障害(ADHD)に始まり、加齢とともに反抗挑戦性障害(ODD)、行為障害(CD)と経過して、最終的に反社会性パーソナリティ障害にたどるものがODDの一部には存在しているそう。ODDはADHDとの合併例(中核群)の他に、不登校、強迫性障害などの経過中出現してくるものもあるという。
このようにODDをその過半数を占めるADHDとの併存例である『中核群』、非併存例である『辺縁群』の大きく2群に分けられいるそう。CDの治療の困難さから、可塑性のあるODD段階での治療の重要性が指摘されているようだ。
心理・行動面に関して;ADHDの診断基準を満たさない辺縁群の典型例は、従来家庭内暴力と呼ばれてきた家族に限局した暴力行為を示す子どもであるとされ、家庭内暴力における両価的で甘えに満ちた暴力行為のその多くはODDと診断すべき水準であり、そう理解する方が治療上も有益である場合が多いとされるようだ。家庭内暴力を伴うようなODDは、不登校の経過中に生じてくることも多く、適応障害・全般性不安障害・分離不安障害・強迫的障害などにODDが併存していると診断できる、と述べられている。(渡部京太さんより)
●行為障害(CD)
基本的特徴;深刻な攻撃的行動を繰り返し行い、他者の権利を侵害するというもの。
有病率は一般人口の1〜10%とされ、男子に多いとされる。
診断基準;
著しい社会的、学業的、または職業的機能の障害を引き起こしている。また、その者が18歳以上の場合、反社会的パーソナリティ障害の基準を満たしている。
他者の基本的人権、年齢相応の主要な社会的規範または規則を侵害することを繰り返し、持続する行動で、以下の基準の3つ(またはそれ以上)が過去12ヶ月の間に存在し、基準の少なくとも1つは過去6ヶ月の間に存在していたことにより、明らかとなるようだ。
人や動物に対する攻撃性