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『 子どもの心の診療医の専門研修テキスト』
平成20年3月、厚生労働省のホームページより。
◯心身症とは
心身症とは、何らかの身体的な疾患が、精神の持続的な緊張・ストレスによって発生したり、症状の程度が増減するもののことを言います。この病気は多くの方がご存知でしょうが、その内容を理解している方は少ないようです。
神経症、いわゆるノイローゼと呼ばれるものや、うつ病など、他の精神障害に伴う身体症状は除外するとあります。よくこれらの症状と混同され、「こころの病である」と勘違いされてしまうことが多々あるそうです。
「こころの病」と捉えるのは間違ってはいませんが、少しだけ本質から外れた捉え方となるようです。心身症という病気は特定の病気を指すものではなく、心が大きく関与する病気の群に名付けられたものであって、一番重要として考えることは基本は「からだの病気」ということだそうです。少し難しく言うと「精神疾患」ではなく、「身体疾患」だということですね。その身体疾患とは、ストレス性の潰瘍、高血圧、心因の影響が大きいとされているようです。
またこの心身症を患っている方は、自分ではストレスを感じない、自分は元気だから悩んでいないと思い込んでしまうそうです。これを『アレキシサイミア』と呼びます。心身症になりやすい人は『アレキシサイミア』と呼ばれるタイプの方が多いそうです。この『アレキシサイミア』というのは、日本語に訳すと「失感情症」とされる。しかしこの場合、無感動など感情の変化を失うということよりも、あくまで「自分の感情を表に出さない」「不安や緊張が強い」「自分のことを表現するのが苦手」などといった方に多いとされるそうです。本当は辛いのに、その意識がなく無理をしてしまうため、その結果内面にたまったストレスが身体臓器を通じて現れてしまいます。
さて、子どもの心身症についてです。