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psyc06-01505281657/全般性不安障害 ......
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psyc06-01505281657@
『 子どもの心の診療医の専門研修テキスト』
平成20年3月、厚生労働省のホームページより。
●不安の障害
1)全般性不安障害
- 全般性不安障害とは、さまざまな出来事や活動に対する、絶え間ない過剰な不安や、心配をいいます。その不安は年齢や発達段階に不相応であり、現実の状況とは不釣り合いなほど深刻であるとされているようです。この症状は6ヶ月以上続き、本人がおさえようとしたり、周りの保証によっても解消されないものとされているそうです。
- 子どもの場合、大人とは異なり自分の内面や感情を言葉で伝える能力が十分に発達していないため、不安な気持ちは身体症状として現れやすくなります。身内が病気や事故にあうのではないかなどの心配事や不吉な予感、これはしばしば慢性の環境的ストレスを関係するそうです。
- 子どもの不安障害においては、認知および社会化の発達段階を考慮する必要があります。例えば5才以下の子どもの場合、大きな音・嵐・動物・暗闇・親からの分離・怪物・幽霊などは正常範囲内の恐怖の対象であるということです。
- 基本的に全般性不安障害の子どもは恥ずかしがりやで、自己猜疑的、自己批判的であることが多いそう。また、些細なことで学校での成績について過剰な不安を示したり、他人の評価を過度に気にする傾向があるようです。そして完璧主義でもあるとされています。
- 有病率は2〜4%とされ、青年期には女子に多く見られるそうです。
遺伝・家族性では、この症状を持つ者の一親等者の25%は、この病気に罹患しているとの報告があるそうです。
- 心理社会的な要因としてはー> 力動的に親の子どもに対する抑圧や親の不安への同一化に基づくものと考えられ、最近では「認知行動学的に誤って不正確に認知された危険に対して反応をしている」との仮説があるようです。
生物学的の要因としては、脳内のベンゾジアゼピン受容体(鎮静、催眠 、抗不安、陶酔、抗けいれん、筋弛緩の特性があるもの)の異常や、セロトニン系(体内で特に重要な役割を果たしている三大神経伝達物質の一つ)の調節の異常が報告されているそうです。
- 合併症・併存症と経過ー> 多くの子どもは治療の有無に関わらず改善するとされているが、慢性の経過をたどり、不安障害・気分障害・身体化障害を合併することも多いそうです。また自己評価・学習・友人関係の障害を合併することも多いとされるようです。
- 治療法には、
1)支持的精神療法ー> 子どもと家族の心理的な個別化と自立性を育てることを目的としたもの
2)行動療法ー> リラクゼーション、不安を惹き起こすような状況設定のイメージング、暴露による脱感作モデリング、恐怖の対象に対する段階的な正の強化など
3)認知療法ー> 自己敗北的で悲観的な信念を変更し、対処技法と自己強化を育て、実行することを目標とする方法
4)薬物療法ー> 抗不安薬、選択的セロトニン再取り込み阻害薬、三環系抗うつ薬の導入
などがあると、述べられています。(飯田順三さんより)
kuru