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psyc07-01506121024/性同一性障害 ......
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psyc07-01506121024@
『 子どもの心の診療医の専門研修テキスト』
平成20年3月、厚生労働省のホームページより。
◯子どもの性同一性障害
性同一性障害とは、生物学的性な性の自己認識、あるいは自己意識が一致しないために、自らの生物学的性に違和感を持つようになり、反対の性を求め、時には生物学的性を自分の性の自己意識に近づけるべく、性の転換を望むことさえある状態をいうそうです。
つまり、女性なのに「自分は男なんだ、男として生きるのがふさわしい」と思ったり、男性なのに「自分は女として生きるべき」と確信する現象のことを言います。
小児の性同一性障害の頻度は正確には知られてはいないが、女児よりも男児の方がはるかに多いとされているようです。
- 心理社会的要因
これは幼少期に同性の役割モデルとなる人物がいなかったり、養育者によって自分とは反対の性の行動様式をさせられたりすることによって起こると考えられる。生来、男児が神経質で過敏であったり、女児が行動的で攻撃的であったりすることもあるそうです。また肉体的、性的虐待が性同一性障害に影響することも有り得るようです。
- 生物学的要因
性ホルモンは性の分化に影響。胎生期にて、男性ホルモンであるアンドロゲンに曝されると男性型の脳が形成され、曝されなければ女性脳が形成される。性同一性障害の成因の一つとして胎生期の性ホルモンの影響も考えられるそうです。
◯反対の性に対する強く持続的な同一感。これは他の性であることによって得られると思う文化的有利性に対する欲求だけではない。
子どもの場合、その障害は以下の4つ(またはそれ以上)により出現する。
- 反対の性になりたいという欲求。または自分の性が反対であるという主張を繰り返し述べる。
- 男の子の場合、女の子の服を着るのを好み、女装を真似るのを好む。女の子の場合、定型的な男性の服装のみ身につけたいと主張する。
- ごっこ遊びにて、反対の性の役をやりたいという気持ちが強く持続する。または反対の性であるという空想を続ける。
- 反対の性の子どもが好む典型的なゲーム、娯楽に加わりたいという強い欲求。
- 反対の性の遊び友達になるのを強く好む。
◯子どもの場合はどのような形で障害が現われるか。
男の子の場合;自分の陰茎または精巣に対する不快感、乱暴で荒々しい遊びを嫌悪する、男の子に典型的な玩具やゲーム、活動を拒否。
女の子の場合;座っての排尿を拒絶、陰茎を持っているまたは出てくると主張する、乳房が膨らんだり月経が始まってほしくないと主張する、または普通の女性の服を強く嫌悪する。
この障害は、臨床的に著しい苦痛、または社会的、職業的、他の重要な領域における機能の障害を引き起こしているとされているようです。
よくみられる合併症・併存症は、分離不安障害、全般性不安障害、および抑うつ症状が同時に存在していることがあり、青年の場合は、抑うつと自殺念慮および自殺企図の危険性が特に高いとされているそうです。
子どもの性同一性障害と、大人の同性愛の繋がりは経験的に明らかだが、多くの性同一性障害の子どもが特別な介入もなく成長するとともに性同一性が正常化するのも事実である、と述べられています。(横山富士男さんより)
kuru