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方安庵の考え
●ワクチンの意味は?
ワクチンを打つことによって、1週間で血清抗体の上昇があり、その後徐々に抗体価は下がります。ですが、60時間くらいでインフルエンザに罹ると、ただちに抗体が上昇します。
●インフルエンザワクチンの現状としては
依然13歳以上の接種回数は、希望と主治医の判断となっていますが、免疫効果は1回で十分と検討がされています。特に新型が流行ってからの検討はかなりされました。
それでも山口県薬剤師会では、13〜64歳の方は前年に比べ、抗体差異が大きい場合は2回接種を考慮すべきとしているようです。
少なくともインフルエンザ迅速検査を行ったら、どの年齢でも1回よりは2回がよいでしょう。
したがって当院では、全年齢2回接種を原則とし、65歳以上に関しましては、原則1回時間的に1回目から3ヶ月たった場合、希望者は2回(効果的にリセット1回の意味)、6ヶ月から64歳までは、原則2回。13歳以上ではほぼ毎年行い、副作用も正常範囲で株の大きな変化がない場合、通年1回としています。
インフルエンザ治療薬は現在、シンメトレル、リレンザ、タミフルの3種類が一般的です。
後の2つは、ウイルスが増える時必要なノイラミダーゼという酵素を阻害することによって、ウイルスが増えるのを防ぎますので、効きます。なので最も増える発症後48時間以内に投与することによって、症状の軽減と治癒が1〜2日早まります。(その後でも効くことが多いです)シンメトレルはA型のみですが、それ以上はA型、B型に有効となっています。
副作用につきましては、通常は吐き気や、下痢といった消化器症状で他は概ね他の薬と同じです。重篤なものだとショックを起こしたり、注目されるのは精神症状で、当院でも小児の「興奮」は観察がされています。薬の添付文章によると「異常行動」や「幻覚」などが起きる場合があることが表記されています。
未成年者や乳幼児は化学物質から脳を守る機構が弱いため、特にこのような副作用が見られやすいと考えられます。
タミフルの副作用と見られる幻覚で、飲んで間もなく、車道に走り出たり、マンションから転落したりといった異常行動の報告がされ続けています。
厚生労働省安全対策課も死亡事故など受け、各専門家の意見を集め、06年1月時点では、因果関係は否定的としましたが、現在は再精査中のようです。
他の抗ウイルス薬(ヘルペスに効くシクロビル)でも、幻覚や悪夢、意識障害といった中枢神経性の服作用を起こすことがあり、これはシンメトレルも同様です。
ただし、インフルエンザ自体が他の感染症に比べて、興奮や夜驚など意味不明の行動が見られることが多いため、脳症合併がありうるという事実があります。
異常行動や異常言動は、本当にタミフルの副作用なのかどうかは、今の段階ではまだ不明だそうです。ですが注意は必要というのが医師会の現在の見解です。
また当院の対処への姿勢としましては、
本来、ワクチンの2回接種をした方で効いていると考えられる時には、通常感冒と同様に二次感染を防ぐ抗生剤と鎮静去痰剤などでの対処で十分と考えます。加えて、「麻黄湯を急性期4日、回復期に補中益気湯を4日」使えば、かなりの治療と予防効果が期待できると信じています。
●当院での治療もご紹介いたします。