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『 子どもの心の診療医の専門研修テキスト』
平成20年3月、厚生労働省のホームページより。
●排泄の障害(P60〜)
(1)遺尿症
◯夜尿症
夜尿症は、夜間寝ているとき、不随意に遺尿を生じ、衣類・寝具に湿潤をさせてしまう状態のこと。夜尿症の定義として、その状態が5〜6歳を過ぎても引き続きみられることを言い、生来持続している夜尿症を「一次性夜尿(PNE)」と呼ぶ。頻度として5〜6歳で16%前後、小学6年生で6%前後と推定。また、男子に多いとされているようである(男児2に対して女児1)。学童期にみられるものとしては、下垂体機能など神経・内分泌系統の発達障害、遅熱性を基盤とし、機能的膀胱容量の縮小や残尿、過活動膀胱等の膀胱機能の障害、冷え症状などの自律神経系の不安定さ、ストレス等による心身症メカニズム等が複合的に関与した「症候群」と考えられているそう。(帆足英一さん)
◯尿失禁(昼間遺尿症)
尿失禁とは、5〜6歳を過ぎても日中に遺尿を生じ衣類に湿潤させてしまうこと。小児の尿失禁の多くは、切迫性尿失禁といい、尿意を感じたときには既に排尿抑制が難しい状態となり遺尿をしてしまうものである。一方、小学校高学年になると、腹圧性尿失禁を伴うこともあるため、くしゃみや飛び跳ねることによって腹圧がかかり失禁してしまうというものであるようだ。原因としては、不安定膀胱・神経因性膀胱・過活動膀胱等の機能障害。不適切なトイレットトレーニング。過度の精神的ストレスがあげられているようである。5〜6歳の段階で昼間遺尿をみる子は10%〜15%であり、学童期における実態は定かではないが5〜6%と考えられるそう。こちらも夜尿症と同じく性差では男子に多いとされている、と述べられている。(帆足英一さん)
「病型分類の目安」の図 (上記のリンク先より引用)
文責;kuru