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psyc05-01504041840/堂同運動障害 ......

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子どもの心の診療医の専門研修テキスト
平成20年3月、厚生労働省のホームページより。


●堂同運動障害(P79〜)
この疾患は特に何の目的も持たず、ただ身体の一部を日常的に繰り返し動かすものです。
常同運動は、特に知的障害を伴うさまざまな疾患に付随してよく見られているものですが、それだけでは病的とは言い難いそうです。たとえば、入所施設で重度の知的障害の青年が座りながら身体を前後にゆっくりゆすり続け、そのリズムを楽しむかのようにいる姿はしばしば見られるもの。この常同運動が、日常生活の妨げ、重篤な外傷になるほど激しく長期に渡ってみられる場合、「常同運動障害」というそうです。

症状;知的障害を持たなくても、全般性不安障害による不安から身体を揺らすなどの行動は診断基準を満たす場合もありますが、常同運動障害を呈するのは知的障害児者であることが多いそう。手をふったり、身体を揺すったりという反復運動は、自分の身体を使った遊び、自己刺激としての感覚遊び的な一面をもっていることがあるようですが、その運動自体に問題がなくても、没頭するあまり集団行動や日常生活が円滑に進まない、制止されると癇癪を起こし攻撃的になるといった場合には治療の対象とする必要があるそうです。
また、毟る、叩く、噛む、といった行為には、物に対してと自分の身体に対してと行われる場合があります。物に対して行われるときには、扱うものの破損、危険、それによる身体の損傷、不衛生といった視点よりも、その動作によって得られる音や触感を求めることが優先されるそう。またその対象が物ではなく自分である場合は「自傷」となり、びらんや潰瘍になっても皮膚もむしり続けたり、癇癪を起こすと拳で前頭部を叩き続けるといったケースになるようです。

常同運動障害はどの年代にもみられる疾患ですが、強度行動障害の自傷として現れる場合、思春期に始まり、青年期でもっとも酷くなりその後軽減する傾向にあるそうです。
治療として、あまりに激しい常同運動を行う場合その行為を止めさせるべく、ミトンを着けて直接叩かないようにするなど、その行為そのものにアプローチをしようとしがちだそうです。しかしその行為を背景や原因がある場合は、まずはその状況を改善することが症状の改善につながるのだと、述べられています。(若子理恵さんより)



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