illustrated22@腫瘍免疫に於いては、局所浸潤MΦの役割が大切。PGE2,TGF-βなどの免疫抑制物質であるサイトカインやAA代謝物のほとんどは、MΦが作っている。MΦが免疫抑制状態、悪液質状態、がん細胞の悪性化の誘導に深く関与している。悪液質とは、体重減少(30%以上?)、食不振,衰弱,貧血など,全身状態が極度に悪化している状態で、免疫的に言うと、TNF-α、IL-1刺激で産生されるIL-6が、悪液質を誘導する。
レンチナンは食欲増進作用と自律運動亢進を促し、悪液質を改善できる。(pp192図)腫瘍壊死因子(TNF)関連apotosis誘導リガンド(TRAIL)は、膜貫通タンパクで、apotosisへ細胞を誘導するが、正常細胞は誘導しない性質があることや、サイトカインはホルモンと異なり遠隔臓器には作用しない。DCを用いる癌ワクチン療法やサイトカイン遺伝子導入DCを用いる癌免疫療法が研究されている。