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Cme021-01605071200/小児期AN,ANR ......

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神経性やせ症(AN)は日本でも近年発症率が増加傾向にある。発育途上にある小児期のANでは成長障害に加え、低栄養により多臓器へ異常が起きてしまうことは重大な問題。低血糖や電解質異常は危急的でありかつ補正可能である。
この文献では、1994-2015,3に入院治療を行ったAN症例の中で最も頻度の高い摂食制限型(ANR)62例を対象に入院時検査異常の出現頻度をANRの重症度との関連も含め検討を行っている。
「AST,ALT,T-cho,BUN値、その異常の出現頻度はANR重症度と有意な相関を示した。入院時に複数の検査値の異常を認めた症例に、入院後に重症かつ難治性の再栄養症候群を合併。過去の同様の報告も併せ、入院時の複数の臓器異常の併存が、入院直後の重大な合併症の予測指標として重要と示唆された。」と結論が述べられていた。

この研究は、日本最大規模の小児ANR例を解析した研究であり、ANRの検査値異常の分布、入院適応を把握する上で重要な情報とされている。


引用文献
細野茂春:日本小児科学会雑誌 第120巻 第3号,公益社団法人日本小児科学会,東京,2016,P594〜


文責:kuru