Back to Howawan's Homepage to index return to index2

Cmem05-01605111815/大腸ガン ......

inhalts

Cmem05-01605111815@
大腸内視鏡(CS)で腫瘍性病変を認めなかった場合(NCS)、その後5年〜10年間は便潜血検査(FOB)を受けないようにアメリカ疾病予防センター(CDC)は勧告をしている。
だが、実際にはそれに反し便潜血検査をより早期に受けている例が少なくない。FOB陽性で、CSを受けた患者を対象に前回に受けたNCSからの間隔、大腸腺腫や癌の発見率との関連を検討。

結果、検査間隔で分けた4群、(CS初回 434人, >10年 281人, 5〜10年 221人, <5年 183人)で年齢、性、人種には有意な差はなし。全体ではすべての大きさの腺腫が42.8%, 10mm以上の腺腫が14.7%, ANが20.7%, 癌が7.3%の患者に見られた。 ANはCS初回群の30.4%, >10年群の27%, 5〜10年群の10%, <5年群の1.1%の患者に見つかった。(P<0.001) 癌発見率は初回群 11.3%, >10年群 8.2%, 5〜10年群 4.5%だったが<5年群には1例も癌はなかった。

ー>対象とされた無症状、平均リスク、50歳以上の患者ではNCS後5年間は腺腫の頻度が低く、癌はなかった。この結果はNCS後5〜10年間はFOBを受けないというCDCの勧告を5年間は支持している。

大腸内視鏡で腫瘍性病変を認めなかった無症状患者は、その後 5年間、便潜血検査を受けなくても大腸ガンの心配はない。

AN:Advanced neoplasia


引用文献
丹羽寛文:日本消化器内視鏡学会雑誌 第57巻 第12号,一般社団法人日本消化器内視鏡学会,東京,2015,P2766


文責:kuru