Back to Howawan's Homepage to index return to index2

dia183-01609011232/生体適合性,酢酸不耐 ......

inhalts

dia183-01609011232@

●生体適合性(P25)
具体的な非生体適合の病態として急性のものでは、残留エチレンオキサイドに対するアナフィラキシー様反応を起こす初回透析症候群(first use syndrome)や、陰性荷電膜に対するアナフィラキシー様反応があげられる。これらはA型のダイアライザ反応(type A dialyzer reaction)とよばれ、ただちに透析を中止して、患者の生命を支持する対策を打つことが必要。
一方、透析開始後、数分-1時間程度遅れて、胸痛・背部痛などを患者が訴える非特異的なB型のダイアライザ反応(type B dialyzer reaction)も知られている。原因として補体の関与などが推測される。

●酢酸不耐症とは(P33)
現在でも緩衝剤として使われている酢酸は、体に入った後に肝臓や筋肉で速やかに代謝され重炭酸イオン(HCO3-)となり、緩衝剤としての効果を発揮。また、殺菌作用もあるため、透析液の緩衝剤として選ばれた。しかし酢酸には血管拡張作用や新機能抑制作用があるためHD中に血圧が下がりやすくなる、また酢酸の代謝が悪くて頭痛や倦怠感などの副作用が現れる(酢酸不耐症)などの理由により、より生理的な重炭酸(重曹)が主体の透析液に変わった。




文献)鈴木一之:改訂2版 透析医が透析患者になってわかった しっかり透析のヒケツーエビデンスに基づく患者さんの本位の至適透析,株式会社メディカ出版,大阪,2014
(文責kuru)