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dia183-01609011238/尿毒素除去,透析時間 ......

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●血液透析における尿毒素の除去で大事なこと(P69)
透析量は、HDで腎臓の動きを代替した量を示しますが、それは体液をどれだけきれいにしたかを表す。具体的には「透析効率(K)」*透析時間(t)= 透析量(Kt)」として計算される。

●透析時間とβ2ミクログロブリン濃度(P74,75)
長時間透析では尿素のような小分子だけでなく、中分子の尿毒素、低分子タンパク質のβ2ミクログロブリン(beta-2-microglobulin;β2-MG)、中分子と似た体内での動きをするリンの除去量が増加すると考えられる。

●ダイアライザの選択と尿毒素の蓄積(P96)
早期からβ2-MGの除去性の高い膜を使用することで、また透析膜の生体適合性の改善や透析液の清浄化により、手根菅症候群を含め透析アミロイドーシスの発症が遅延することが期待される。

Kt/Vureaの意味の図(P107,図3-21)

リバウンド現象とは(P110,図3-23)
リバウンドとよばれる、透析終了後の比較的短時間にBUN濃度が尿素の産生速度以上に、比較的急に上昇してくる現象が知られている。

透析中の血流不均等分布の図(P111,図3-24)

●尿素透析量(Kt/Vurea)をめぐるその他の問題(P117)
体の小さな人では内臓の大きさが、体の大きな人より相対的に大きいことが知られている。つまり体の小さな人では、体の大きさに対して、尿毒素産生量が多いと考えられる。このため透析量を体液量で指数化した場合、体格の小さな人では、相対的に大きな透析量が必要になるという考え方。

●尿毒素の蓄積と尿毒素(透析不足)合併症(P120)
residual syndrome(残留症候群?)という興味深い概念が示されている。一見問題のない透析患者に軽度の栄養障害、易感染性、軽度の漿膜炎、血管反応性の低下、低体温、集中力や強い欲求の欠如のような軽い心理的障害などが認められることがあり、それがこの症候群に含まれる。




文献)鈴木一之:改訂2版 透析医が透析患者になってわかった しっかり透析のヒケツーエビデンスに基づく患者さんの本位の至適透析,株式会社メディカ出版,大阪,2014
(文責:kuru)