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gai17B-0708030845/HWSその2 ......
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gai17B-0708030845@
○レポートの作成
私が診療中に、すぐに作成したいもの筆頭2つが、紹介状とレポート(summary)です。まずレポートについての例です。例えば、麻疹やマイコプラズマ肺炎などは、修飾されたり、熱型が明確でないと結構苦労しますが、小児科として他科の先生に先を越されたくない。私などは、患者さんが帰ったあと、もう一度カルテを整理しなおすと以外にすっきり判ったりしますが、これを援助する便利道具が欲しい。こういう時の道具を作りました。ここでは、コード100100の患者さんの紹介状をLANserverに落としてあるdataから作るプログラムを利用して、大体の病歴を作成し、それをこのHyperKarteプログラムにコピー、ペーストしたものです。このように、画像を入れることで、直感的なまとまりが出てきました。
(以下レポート部分です)
患者100100の4歳。数日前からの微熱。特に夕方。本人は、1歳より喘息様気管支炎があり。今回の咳嗽は、日中に多く、ゆうまずめ、あさまずめにはあまりでないのが特徴。胸と上腹部を痛がっている。5日目での
レントゲンからは右下葉の陰影あり。
腹部エコー上では、特に問題なかった。(尚この超音波は、本例とまったく関係ありません)(レポート部分終わり)
と言う風に作ると結構立派な考える道具になります。
○紹介状の作成
次が紹介状です。これが、 WHSでつくる紹介状です。この例では、忙しい時間で、熱性痙攣を昨夜起こした子どもさんのお母さんが心配で来院され、救急外来でよくなり返されはしたが、検査をキチンとしたいとのことで紹介状をくれと。3月で大変忙しいときです。 図を見てください。まず、左画面のように患者コードと月を200703と入力、カルテ記載を検索します。中央の画面のように、下のまどに、3月の記述が表示されます。それをもとに、多少の文章をタイプして、文章をつなぎ、完成させます。ファイル名は、その上に999513S2070328とありますが、これに .htmlをつけたのが、ファイル名になります。ちなみに、S2というのは、紹介状2の意味です。これをWHSのLANserverのhomepageから開くと、右のように、hypertext文書が出来ています。実質、カルテ当日分をもう一度書くような負担の少ない感じす。「ネーまだなのー?」と次の順番の子の声が背中を押してますから、かなりの助けです。
しかし、なんといっても、私のように、幼少時代から記銘障害。現在はっきり進行中のものが一番助かるのは、ある患者さんのdataが気になったその時点で、簡単にメモ的にカルテデータを抜き出し、今ひっかかっている問題をすぐにチェック出来ることです。 図をみてください
この例は5ヶ月正常出産のこどもが熱性痙攣を繰り返し、比較的低熱の持続の長いタイプで、お母さんが若い。また、ダイアップのことを公園デビューで聴きつけて、質問された想定です。 図ではまず、左上があるレジデントマニュアルを参考にHyperKarteでメモしたもの、これを見ながら、新しいウインドウを開いて、お母さんから聞いたネットをグーグル検索したところ、その記事をみながら、左手下で、HyperKarteに書き出し、出来たモノが右下にあります。リンクも出来てますから、また、その記事をみることも出来ます。我々は、考えるのが仕事ですから、手元に考える道具ほしい。数の計算では、暗算より、筆記が確実なように、dataを何度も「読み返せる」ことが大切だと思います。それプラス、ブラウザ自体が、新しいウインドウやタブを開くことで、同時に何枚かを表示出来る能力がありますから、表示された画面のばらばらのdataから、ひとつの考えをまとめるには、有用な武器になります。さらに、コンピュータと情報を相互にやりとりできればもっと良い。実際に最近、コンピュータのプロの世界でも、ブラウザとmiddle wareとしてのscript例えば、java,javascriptや、Perl、PHPなどのプログラム言語を使った相互方向の通信の研究(主にWebAPIと言われます)が見直されていますが、その開発もjavascriptとCのcgiで現在進行中です。(時間により結語に->)
○データベース機能
若干時間を頂いて、麻疹の比較的迅速な診断として麻疹PCRを当地の検査センターと共同研究した結果ついて触れます。 図を御覧下さい。当地は、千歳空港が車で40分のところにあり、東京での麻疹流行の余波をうけ麻疹が散発的にでておりましたが、そのレポートをつくる過程を示しています。このプログラムはまだテスト中ですので、完全ではないです。左上下で患者カルテ以外の麻疹の情報を簡易データーベースに納め、患者カルテをメインデータベースとして、中央の緑の窓で、患者のデータと麻疹のデータベースを両方表示させ、その内容を見ながら、主にカット、ペーストでレポートを作り右黄色のようにhtml形式のレポートにします。これは、診察机に文献やカルテを並べレポートを作る感覚に似ています。私は、普段、医学書院の今日の診療を使用していますから、これを参考文献として表示、別のモニターにレントゲン、超音波、内視鏡写真を表示させれば、ちょっとした作業台と言えます。もちろん、先に述べた HyperKarteで表示させれば、リンクもついて便利ですが、紙のレポートを作る時はリンクは不要ですので、結構便利です。
○結語(<-時間により熱性痙攣より) 考える道具と臨床医
以上、雑駁ですが、14回から連続3回、パネル展示をさせていただいた当院独自のWebKarteSystemを今回は、「カルテを書く」という感覚から御紹介しました。完成度は低いし、見た目きれいにとか、all-in-oneなどは、考えていません。キーボードに目がいく時間を最低にすませ、患者さんとのeye-contactを失わずに診察する。診療机と患者さんさえいてくれれば、一番頭が働く臨床医の習性に一役買うように、今後も開発したいと思いますから御意見を頂きたいと存じます。昨今の電子化の流れはあがらいがたいものがありますので、どこかで割り切りは必要です。とはいえ、本当は、診察机にカルテや文献をならべて、メモったり、考えたり、お茶をこぼしたり、下手な字をのたうちまわらせた、良き時代の診療スタイルが、一番患者さんのためだとおもっている一人でもあります。終わります。