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『 子どもの心の診療医の専門研修テキスト』
平成20年3月、厚生労働省のホームページより。
また一部は、第24回日本外来小児科学会に参加した際に方安庵が展示した 松島レポートより文章を引用しています。
不登校・いじめ・ひきこもりへの対応
○全体像:ひきこもり全体では37万以上、男性に多く、平均26.7才といわれる。特に就学年齢では不登校。いじめでは、2万件以上が報告されるが実数はもっとあり、中学一年でピークで全体の約3分の1。
○不登校の症状:頭痛、腹痛、たちくらみ、疲労感、微熱、不眠、食不振などなど。背景に発達障害や自閉症スペクトラムなどがないかどうか。精神疾患が背後にないかどか。
○対応:各症状にも真摯に対応する。心因性なので必要ないとの決め付けはよくない。教育センター、精神科、心理相談、民間支援団体などが、時には、連系をもって干渉する必要があります。
被害者の心理的特性では、発達障害、統合失調、また片側性難聴などの身体的不自由などがある。3群にわけられます。
○いじめられる対象は3群にわけられる。
第一群は、一般的精神科医療の対象者。
第二群は、何らかの発達障害があり、その発達の見極め、援助が必要となる群。
第三群は、パーソナリティ障害や同一性の問題をを満っていて、精神療法的アプローチが中心となる群。この群には、自己愛,情緒的に孤立するなど古くは分裂気質などと言われたような(schizoid personality disorder)SPDをもつ人たちが含まれ、特にその対人関係での脆弱性をもつので、注意が必要となります。
○問題の解決にむけての注意点:親は、本人の許しがなく、学校側への通報などはしないこと。大人への不信があるため。学校側への調査などもまず本人の同意が必要。親だけでなく支援者にも当初の対応のまずさから不信を抱いていることがおおい。
学校ではクラス替えなどの迅速で柔軟な対応が求められ、文科省はいじめによる転校を認めています。
また、ノート、ファクスや E mail、作業療法 芸術療法などちょい右折の言語的面談以外も効果がある場合があるが、基本的に、面談がしにくく、家庭に医師などがアウトリーチする必要性に迫られることも多いとされています。
現在方安庵の心の相談では、中学校、高校の不登校を中心に、うつ、統合失調、性格の偏りなどの問題を持つ子どもが来ます。
徐々に増えていきているのが、かるい不安障害や適応障害の子どもです。それも比較的知性にすぐれ、学校側の方が適応障害と言えそうな症例も増えてきています。
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