mother005@方安庵の「かぜぐすり」には、咳がなくても咳止がはいっていますが? おこたえ:方安庵のいわゆる「かぜぐすり」の基本処方の構成は、抗生剤、鎮咳剤、去痰剤とトローチかうがい薬でなっています。それに、風邪に罹ってからの日数、熱や筋肉痛の有無、来院日翌日が休診日か否かなどで総合的に薬の組み合わせの増減をします。よくある質問は、咳はなく、鼻があります、という問診に対して、咳止めがはいっている、というのがあります。これは、患者さんの答えを聞いてないのではありません。のどの状態や、流行っている風邪の種類、特にあしたが休診かどうかで、「念のため」にいれます。それに、鎮咳剤は一種類は中枢性鎮咳剤という種類で、鎮静効果があります。風邪には安静が大切。私はこのへんが、「医者のさじかげん」だと思っています。もちろん、患者さんがどうしてもいらない、とおっしゃる場合はだしませんよ。けれど、要不要が、のどの具合をみてピンとくるかどうか、それは、医者のチャレンジでもあります。そこにある症状だけ、薬があればよい、という論理はいささか乱暴だと私は思います。